厚生労働省「令和6年度 福祉行政報告例」第1表・第18表をもとに、
市町村における障害者・障害児への相談支援利用状況を多角的に分析する。
対象:47都道府県・20指定都市・62中核市 障害の種類(重複計上)別クロス集計
第18表より。全国の相談支援利用者を「障害者(成人)」「障害児」「総数」の3区分でまとめた要約。 相談支援障害者数は重複計上のため実人員(1,495,941人)より大きい(1,898,500人)。
| 区分 | 実人員 | 総数(計) | 身体障害 | 重症心身障害 | 知的障害 | 精神障害 | 発達障害 | 高次脳機能障害 | その他 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 総数 | 1,495,941 | 1,898,500 | 466,470 | 28,163 | 500,562 | 579,052 | 189,784 | 15,402 | 119,067 |
| 障害者 | 1,219,410 | 1,569,558 | 435,521 | 19,463 | 387,619 | 566,533 | 74,934 | 15,022 | 70,466 |
| 障害児 | 276,531 | 328,942 | 30,949 | 8,700 | 112,943 | 12,519 | 114,850 | 380 | 48,601 |
同じ「相談支援利用者」でも、成人と子どもでは障害の種類の構成が大きく異なる。 障害者は精神障害中心、障害児は発達障害・知的障害中心という明確な差がある。
47都道府県の相談支援利用状況を実人員・障害種別構成・地域プロファイルから多角的に分析する。 ※東京都(377,531人)は他と桁が異なるため、ランキングでは参考値として別掲する。
20指定都市(政令市)と62中核市は都道府県集計から別掲。 政令市間では実人員 vs 相談支援障害者数(重複計上)に大きな差があり、 横浜市・相模原市のデータが特異な値を示している。
| 都市 | 実人員 | 障害者数 | 重複率 |
|---|---|---|---|
| 神奈川県 横浜市 | 41,417 | 174,094 | 4.20× |
| 宮城県 仙台市 | 19,260 | 22,896 | 1.19× |
| 静岡県 静岡市 | 6,320 | 7,380 | 1.17× |
| 福岡県 福岡市 | 8,070 | 9,404 | 1.17× |
| 愛知県 名古屋市 | 10,496 | 11,276 | 1.07× |
| 大阪府 堺市 | 16,907 | 17,170 | 1.02× |
| 神奈川県 相模原市 | 39,122 | 39,122 | 1.00× |
| 神奈川県 川崎市 | 4,382 | 4,382 | 1.00× |
障害の種類ごとに深掘り。全国・東京都・長崎県のプロファイルをレーダーチャートで比較するとともに、 各障害種別の特性と政策的課題を整理する。
本調査から得られた主要知見を整理し、政策的示唆と今後の課題を提示する。
| 分析テーマ | 主な知見 |
|---|---|
| 全国規模 | 相談支援実人員149.6万人。精神障害が最多(30.5%)、障害児は18.5%。重複計上比率は約1.27倍。 |
| 障害者の特徴 | 精神障害(36.1%)>身体障害(27.7%)>知的障害(24.7%)の順。地域移行が進む精神障害が突出。 |
| 障害児の特徴 | 発達障害(34.9%)>知的障害(34.3%)で合計約69%。早期発見・療育支援の充実を反映。 |
| 成人移行問題 | 障害児の発達障害34.9%に対し、障害者の発達障害4.8%。今後の成人移行で発達障害ニーズが急増する見込み。 |
| 都道府県差 | 東京都が全国の25.2%を占め突出。上位・下位都道府県で実人員に10〜15倍の差(人口補正前)。 |
| 指定都市 | 横浜市の重複率4.20倍が特異。仙台市(19,260人)が都市規模を超えた相談支援利用数。 |
| 中核市 | 奈良市(15,337人)・長野市(15,064人)が突出。62市間で実人員に大きなばらつき。 |
| 地域格差 | 相談支援の利用状況は人口規模だけでなく、体制整備・周知度・アクセシビリティに大きく依存。 |