内閣府「平成26年度(2014年度)市民の社会貢献に関する実態調査」集計結果をもとに、
ボランティア活動への関心・参加実態・阻害要因・寄附行動との相関を多角的に分析する。
有効回答数 1,647名 対象:全国20歳以上の市民
「ボランティア活動にどの程度関心があるか」を択一回答で調査(図表 2-29〜2-34)。 全体では約62%が何らかの関心を示しているが、年齢・性別・職業によって差異が見られる。
「これまでにボランティア活動をしたことがあるか」を属性別に集計(図表 2-35〜2-41)。 全体の約27%が経験ありと回答。年齢・収入・関心度との相関が明確に現れる。
経験者(n≈435)を対象に、どの分野に参加したかを複数回答で調査(図表 2-42〜2-47)。 地域密着型・身近なテーマへの参加が多く、性別で参加分野が明確に異なる。
経験者を対象に参加した理由を複数回答で調査(図表 2-48〜2-55)。 「社会の役に立ちたい」などの内発的・利他的動機が主因。 年齢・関心度によって動機の構造が異なる。
全回答者を対象に、参加しない・できない理由を複数回答で調査(図表 2-56〜2-63)。 「時間・きっかけ・情報」の三要因が構造的障壁として浮き彫りになる。
ボランティア活動促進のため国・自治体等に何をしてほしいかを複数回答で調査(図表 2-64〜2-70)。 「情報提供・マッチング・職場制度」の三本柱が要望上位を占め、 第6章の妨げ要因(時間・きっかけ・情報)と整合した課題認識が見られる。
図表 2-71〜2-83 の経験別クロス集計より。ボランティア参加と寄附行動の間に 強い正の相関が確認され、「時間的寄附→金銭的寄附」の善循環モデルを示す。
本調査から得られた主要知見を整理し、政策的示唆と今後の課題を提示する。
| 分析テーマ | 主な知見 |
|---|---|
| ボランティア関心 | 約62%が関心を持つが経験率は約27%。関心-行動ギャップが約35ポイント存在し、潜在的ボランティア層の掘り起こしが課題。 |
| 参加属性 | 60代・高収入・主婦/退職者層で参加率高。現役世代(20〜40代)は低い。時間的余裕との正相関が顕著。 |
| 参加分野 | まちづくり(29%)・子ども育成(23%)・自然環境保全(21%)が上位。地域密着型・身近なテーマへの参加が多い。 |
| 性別分野差 | 男性=自然・地域安全、女性=保健・医療・子育て と分野が明確に二極化する。 |
| 参加理由 | 「社会の役に立ちたい」「自己啓発」など内発的動機が主。若年層では友人の誘いなど外発的きっかけも有効。 |
| 参加の妨げ | 「時間なし」「きっかけなし」「情報なし」が三大障壁。女性は家事・育児負担も重要な阻害要因。 |
| 国への要望 | 情報提供充実・マッチング支援・ボランティア休暇制度普及が上位。妨げ要因と要望が高い整合性を示す。 |
| ボランティア×寄附 | 経験者の寄附率73.7% vs 非経験者47.1%。26ポイントの大きな差。時間的寄附→金銭的寄附の善循環を示唆。 |